権代敦彦│作曲 メシアンの音楽の影響で作曲とオルガンを始め、カトリックの洗礼を受ける。17歳で《Ave Maria Op.1》を作曲。長年、教会のオルガニストも務めた。「有限の生命・有限の音楽時間」における「死・終焉」と「永遠・無限」との関係を創作の中心主題に据え、カトリック信仰に根差しつつも、様々な宗教を横断する独自の死生観・時空観による音楽の創作を試みている。オペラ、オラトリオ、管弦楽から独奏曲に至る様々な器楽曲、合唱曲、また古楽器、復元古代楽器を使ったものや、邦楽、雅楽、仏教声明に至るまで、あらゆる分野に及ぶ作品が200曲程ある。2016年《Vice Versa―逆も真なり―》が第64回尾高賞を受賞。2023年より、愛知室内オーケストラのコンポーザー・イン・レジデンスを務めている。
https://www.nhkso.or.jp/index.php
※前スレ NHK交響楽団 Part.102
https://lavender.5ch.net/test/read.cgi/classical/1671190657/
2024年9月 9日(月)7:00pm
サントリーホール
彩りあふれる 物語と風景、オーケストラが 空想の世界に誘う
時に言葉より巧みに語り、絵画より多くの色彩を見せ、私たちの空想の世界をどこまでも広げてくれるオーケストラの音楽。今回演奏されるのは、彩りあふれるストーリーと風景を目前に映し出してくれる楽曲ばかりだ。
20世紀イギリスの作曲家、ブリテンの《歌劇「ピーター・グライムズ」》は、イギリス東海岸の漁港に住む人付きあいの苦手な漁師を取り巻く、悲劇。オペラの間奏曲から、音楽が海のさまざまな表情を描く4曲が集められている。
併せて届けられるのは、フランス音楽の世界。ラヴェルの《左手のためのピアノ協奏曲》は、第一次世界大戦で右手を失ったピアニストの依頼で書かれた。作曲家が左手の表現の可能性に託した力強く鮮やかな音楽を、フランスの若き俊英、ジョナタン・フルネルが奏で上げる。
フォーレ《ペレアスとメリザンド》は、皇太子と后、そして彼女と恋に落ちる皇太子の弟による悲恋の物語。有名な〈シシリエンヌ〉を含むこの組曲が、フランスらしい色彩と切なさを感じさせてくれるだろう。
演奏会のフィナーレを飾るのは、ドビュッシーの《交響詩「海」》。作曲家でなければ船乗りになりたかったというほど海を愛していた彼は、人生で目にし、記憶に刻んだ数々の海の情景をインスピレーションの源として、この交響詩を書いたといわれる。
フランスに生まれ、その音楽とともに育ってきたパスカル・ロフェが、光、影、そしてさまざまな物語と心情を、N響とともに鮮やかに描き上げる。
高坂はる香(こうさかはるか/音楽ライター)
ブリテン/歌劇「ピーター・グライムズ」- 4つの海の間奏曲 作品33a
ラヴェル/左手のためのピアノ協奏曲 ニ長調
フォーレ/組曲「ペレアスとメリザンド」作品80
ドビュッシー/交響詩「海」
ピアノ:ジョナタン・フルネル
指揮:パスカル・ロフェ
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:小川響子
2024年7月12日(金)
NHKホール
指揮:グスターボ・ヒメノ
ヴァイオリン:ノア・ベンディックス・バルグリー
シベリウス/ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品47
[アンコール]
J. S. バッハ/無伴奏ヴァイオリン・パルティータ 第3番 ホ長調 BWV 1006 ―「ガヴォット」
00:00 オープニング
01:10 I.アレグロ・モデラート
17:48 II.アダージョ・ディ・モルト
26:16 III.アレグロ、マ・ノン・タント
36:22 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ 第3番 ホ長調 BWV 1006 ―「ガヴォット」
制作協力:NHKテクノロジーズ
日本コロムビア
制作・著作:NHK交響楽団
https://www.youtube.com/watch?v=SnA-63tDhA0
第2025回 定期公演 Aプログラム
NHKホール
2024年12月Aプログラム 聴きどころ
後期ロマン派の爛熟(らんじゅく)プロセスを辿(たど)るプログラム。ワーグナーの《トリスタンとイゾルデ》は、半音階と管弦楽法による深層心理表現とエロスの解放の点で、20世紀音楽の偉大な起点であった。それはR. シュトラウスに継がれ、やがてシェーンベルクの無調に至る。《ペレアスとメリザンド》はシェーンベルクがぎりぎりで調性に踏みとどまっていた最後の作品のひとつ。その意味で後期ロマン派音楽の終点である。(岡田暁生)
― シェーンベルク生誕150年 ―
ワーグナー/楽劇「トリスタンとイゾルデ」─「前奏曲と愛の死」
R. シュトラウス/「ばらの花輪」作品36-1*、「なつかしいおもかげ」作品48-1*、「森の喜び」作品49-1*、「心安らかに」作品39-4*、「あすの朝」作品27-4*
シェーンベルク/交響詩「ペレアスとメリザンド」作品5
ソプラノ:クリスティアーネ・カルク*
指揮:ファビオ・ルイージ
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:郷古廉
https://www.nhkso.or.jp/concert/phil24Dec.pdf
NHK-FM ベストオブクラシック N響 第2022回定期公演
案内:金子奈緒 解説:野平一郎(作曲家)
ルーセル/バレエ音楽「バッカスとアリアーヌ」作品43から 組曲第1番(17分25秒)
バルトーク/ピアノ協奏曲 第3番(25分40秒)
バッハ(ケンプ編)/目を覚ませと呼ぶ声が聞こえ BWV645(3分10秒)
ラヴェル/優雅で感傷的なワルツ(16分45秒)
ドビュッシー/「映像」第3集から「イベリア」(21分45秒)
ピアノ:フランチェスコ・ピエモンテージ
指揮:山田和樹
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:郷古廉
2024年11月9日 NHKホール
NHK-FM ベストオブクラシック N響 第2023回定期公演
案内:金子奈緒 解説:野平一郎(作曲家)
ワーグナー/歌劇「タンホイザー」から 序曲
ヴァインベルク/トランペット協奏曲 変ロ長調 作品94
日本古謡(ラインホルト・フリードリヒ編)/さくらさくら(2分30秒)
ショスタコーヴィチ/交響曲第5番 ニ短調 作品47
トランペット:ラインホルト・フリードリヒ
指揮:アンドレス・オロスコ・エストラーダ
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:川崎洋介
2024年11月15日 NHKホール
NHK-FM N響演奏会 N響 第2024回定期公演
案内:金子奈緒 解説:野平一郎(作曲家)
チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35(35分40秒)
バッハ/無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番ニ短調BWV1004から「サラバンド」(4分00秒)
プロコフィエフ/バレエ音楽「石の花」から「銅山の女王」「結婚組曲」(21分10秒)
ストラヴィンスキー/3楽章の交響曲(22分20秒)
ヴァイオリン:ニキータ・ボリソグレブスキー
指揮:ディマ・スロボデニューク
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:川崎洋介
2024年11月21日 サントリーホールで収録
ストラヴィンスキー:「ロシア風スケルツォ」(3分55秒)<ポリドール POCL-1223>
ピアノ:ウラディーミル・アシュケナージ、ピアノ:アンドレイ・ガヴリーロフ
ストラヴィンスキー(オリ・ムストネン編)(2分50秒)<PHILIPS PCD2002-3>
ヴァイオリン:イザベル・ファン・クーレン、ピアノ:オリ・ムストネン
2024年11月29日(金)19:30~21:10
NHK-FM ベストオブクラシック N響 第2023回定期公演
案内:金子奈緒 解説:野平一郎(作曲家)
ワーグナー/歌劇「タンホイザー」から 序曲(15分15秒)
ヴァインベルク/トランペット協奏曲 変ロ長調 作品94(26分00秒)
日本古謡(ラインホルト・フリードリヒ編)/さくらさくら(2分30秒)
ショスタコーヴィチ/交響曲第5番 ニ短調 作品47(49分20秒)
トランペット:ラインホルト・フリードリヒ
指揮:アンドレス・オロスコ・エストラーダ
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:長原幸太
2024年11月15日 NHKホール
NHK-FM N響演奏会 N響 第2024回定期公演
案内:金子奈緒 解説:野平一郎(作曲家)
チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35(35分40秒)
バッハ/無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番ニ短調BWV1004から「サラバンド」(4分00秒)
プロコフィエフ/バレエ音楽「石の花」から「銅山の女王」「結婚組曲」(21分10秒)
ストラヴィンスキー/3楽章の交響曲(22分20秒)
ヴァイオリン:ニキータ・ボリソグレブスキー
指揮:ディマ・スロボデニューク
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:川崎洋介
2024年11月21日 サントリーホールで収録
ストラヴィンスキー:「ロシア風スケルツォ」(3分55秒)<ポリドール POCL-1223>
ピアノ:ウラディーミル・アシュケナージ、ピアノ:アンドレイ・ガヴリーロフ
ストラヴィンスキー(オリ・ムストネン編):「タンゴ」(2分50秒)<PHILIPS PCD2002-3>
ヴァイオリン:イザベル・ファン・クーレン、ピアノ:オリ・ムストネン
第2026回 定期公演 Bプログラム
サントリーホール
2024年12月Bプログラム 聴きどころ
今回のプログラムは、スラヴ音楽の多彩な魅力を存分に堪能させてくれる。まず、スメタナの《「売られた花嫁」序曲》は、軽快なリズムとメロディでボヘミアの活気を伝え、続くラフマニノフの《ピアノ協奏曲第3番》は、ロシアの情感と壮大さをヴィルトゥオーゾのピアノで展開する。そして、ラヴェルの精緻なオーケストレーションによって新たな命を吹き込まれたムソルグスキーの《展覧会の絵》は、ロシアの土壌と西欧の洗練が見事に融合した響きを奏でる。(高橋健一郎)
スメタナ/歌劇「売られた花嫁」序曲
ラフマニノフ/ピアノ協奏曲 第3番 ニ短調 作品30
ムソルグスキー(ラヴェル編)/組曲「展覧会の絵」
ピアノ:ネルソン・ゲルナー
指揮:ファビオ・ルイージ
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:川崎洋介
https://www.youtube.com/watch?v=M5l8EyU2aRc
https://www.youtube.com/watch?v=XwJMpQiqCm4
https://www.youtube.com/watch?v=Z7183K49jgY
ネルソン・ゲルナー シナイスキー指揮BBCフィルハーモニック
Rachmaninoff: Piano Concerto No. 3 in D Minor, Op. 30
https://www.youtube.com/watch?v=asKd1QRGtQY
https://www.youtube.com/watch?v=8UzE1bHTbkw
https://www.youtube.com/watch?v=WQxneYBaVd4
第2027回 定期公演 Cプログラム
NHKホール
Googleマップ 座席表
2024年12月Cプログラム 聴きどころ
19世紀におけるヨーロッパ音楽の諸相を知りたいと思えば、ひとりフランツ・リスト(1811~1886)の生涯とその業績を追いかければ事足りると云(い)われるほど、この音楽家の活躍は群を抜いている。一般的には超絶技巧を駆使するピアニストとしてのイメージが先行しているのだろうが、むしろ、オーケストラ音楽を手がけ始めた以降の後半生が抜群に面白い。あらゆる土地とひととの縁をつなぎ、次代の音楽をもたらしたリストの実像が、N響とルイージの手によってあらたに蘇(よみがえ)る。(広瀬大介)
リスト/交響詩「タッソー」
リスト/ファウスト交響曲*
テノール:クリストファー・ヴェントリス*
男声合唱:東京オペラシンガーズ*
指揮:ファビオ・ルイージ
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:川崎洋介
第2027回 定期公演 Cプログラム
NHKホール
2024年12月Cプログラム 聴きどころ
19世紀におけるヨーロッパ音楽の諸相を知りたいと思えば、ひとりフランツ・リスト(1811~1886)の生涯とその業績を追いかければ事足りると云(い)われるほど、この音楽家の活躍は群を抜いている。一般的には超絶技巧を駆使するピアニストとしてのイメージが先行しているのだろうが、むしろ、オーケストラ音楽を手がけ始めた以降の後半生が抜群に面白い。あらゆる土地とひととの縁をつなぎ、次代の音楽をもたらしたリストの実像が、N響とルイージの手によってあらたに蘇(よみがえ)る。(広瀬大介)
リスト/交響詩「タッソー」
リスト/ファウスト交響曲*
テノール:クリストファー・ヴェントリス*
男声合唱:東京オペラシンガーズ*
指揮:ファビオ・ルイージ
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:川崎洋介
https://www.youtube.com/watch?v=0Z42zoHxDA8
ベートーヴェン「第9」演奏会
NHKホール
ルイージとN響ならではの 緻密でありながら情熱的な《第9》を味わう
今年の年末は記憶に残る《第9》を体験できそうだ。2022年9月に首席指揮者に就任して以来、N響と数々の名演を重ねてきたファビオ・ルイージが、初めてN響《第9》に登場する。本来であればルイージは2021年の《第9》に出演するはずであったが、コロナ禍により来日が実現せず、今回が待望の《第9》初共演となる。
この間にルイージとN響は、2022年12月の第2000回定期公演でのマーラー《一千人の交響曲》を成功に導くなど、互いの信頼関係をいっそう強固なものにしてきた。共演を重ねるごとに、このコンビならではのサウンドが熟成されてきた感がある。ルイージがN響から引き出すサウンドは、きめ細かくニュアンスに富み、解像度が高い。それでいて、ルイージの音楽は熱く、ライブならではの興奮を呼び起こす。職人的な緻密さと芸術家の情熱が、オーケストラのポテンシャルを最大限に引き出してくれるにちがいない。
声楽陣には実力者がそろう。ヘンリエッテ・ボンデ・ハンセン、藤村実穂子、ステュアート・スケルトン、トマス・トマソンの独唱陣に、日本が誇る新国立劇場合唱団が加わる。第4楽章の〈歓喜の歌〉では格別の高揚感を味わえることだろう。[飯尾洋一(音楽ジャーナリスト)]
ベートーヴェン/交響曲 第9番 ニ短調 作品125「合唱つき」
ソプラノ:ヘンリエッテ・ボンデ・ハンセン
メゾ・ソプラノ:藤村実穂子
テノール:ステュアート・スケルトン
バス・バリトン:トマス・トマソン
合唱:新国立劇場合唱団
指揮:ファビオ・ルイージ
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:篠崎史紀、郷古廉
公式
https://www.nhkso.or.jp/index.php
※前スレ
NHK交響楽団 Part.109
https://lavender.Xch.net/test/read.cgi/classical/1728097442/
第2028回 定期公演 Aプログラム
NHKホール
2025年1月Aプログラム 聴きどころ
ウクライナ侵攻の直後に起きたロシア音楽(家)の排斥運動に抗議して、ロシアとフランスでの要職を辞したトゥガン・ソヒエフ。当時彼が発した感動的な声明文の一部を紹介しておきたい。「私たち音楽家は、偉大な作曲家の音楽を演奏し解釈することによって、人類がお互いに思いやりと尊敬の念を持ち続けるための特別な機会と使命を与えられているのです。私たち音楽家は、ショスタコーヴィチの音楽を通して戦争の悲惨さを人々に思い起させるために存在しているのです」。まさに今日、《第7番》の壮大な響きのなかに、時代と国境を越えて人類に向けられた普遍的なメッセージを聴いていただきたい。(千葉 潤)
― ショスタコーヴィチ没後50年 ―
ショスタコーヴィチ/交響曲 第7番 ハ長調 作品60「レニングラード」
指揮:トゥガン・ソヒエフ
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:郷古廉
https://www.nhkso.or.jp/concert/phil25Jan.pdf
第2029回 定期公演 Cプログラム
NHKホール
2025年1月Cプログラム 聴きどころ
過去を学び、現在に生かす。ごく当たり前のようだが、そんな作曲の仕方を最初に試みた人物が19世紀後半に生きたブラームスである。彼はほとんど学者といってもよい手つきでバッハから古典派にいたる作品を徹底的に勉強し、それらの作品の出版にも力を尽くした。一方、20世紀に生きたストラヴィンスキーにとって、「過去」は単なるパッチワークの素材に他ならない。本日のプログラムで注目されるのは、こうした二種の過去への姿勢ということになろう。(沼野雄司)
ストラヴィンスキー/組曲「プルチネッラ」
ブラームス/交響曲 第1番 ハ短調 作品68
指揮:トゥガン・ソヒエフ
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:篠崎史紀
第2030回 定期公演 Bプログラム
サントリーホール
2025年1月Bプログラム 聴きどころ
どんな仕事でもキャリアの後半にさしかかると、新しいことにチャレンジするのが少し億劫になってくるものだ。ところがいざやってみると、新しい出会いがあったり、自分でも気づかなかった自身の可能性に気づいたりと、よい結果につながることがある。本日演奏される3作品はいずれもそれぞれの作曲家にとってキャリアの新しい1ページを開いたものばかり。「その人らしさ」がどんな風に音になっているかに注目しながら聞けば、きっと大いに楽しめるだろう。(太田峰夫)
ムソルグスキー(リャードフ編)/歌劇「ソロチンツィの市」─「序曲」「ゴパック」
バルトーク/ヴァイオリン協奏曲 第2番
ドヴォルザーク/交響曲 第8番 ト長調 作品88
ヴァイオリン:郷古廉(N響第1コンサートマスター)
指揮:トゥガン・ソヒエフ
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:長原幸太
6月のミュージックトゥモローの指揮はヴィトマン
ウェルカムコンサートが6月に前倒しされて指揮は平石
第2031回 定期公演 Aプログラム
NHKホール
2025年2月Aプログラム 聴きどころ
ポペルカの出身国であるチェコにゆかりのある作品を並べたプログラム。しかも、超有名曲の羅列とは一線を画したコンセプトだ。19世紀的な西洋音楽…… さらにはそれを育んだヨーロッパの近代社会が限界に達するなかで、新時代を創出しようとした音楽家たちの想いの結晶である。しかも各曲とも、20世紀初頭まではチェコの一帯を支配していたオーストリア、さらにはドイツ語圏の影響を抜きには語れぬ作品に他ならない。(小宮正安)
ツェムリンスキー/シンフォニエッタ 作品23
R. シュトラウス/ホルン協奏曲 第1番 変ホ長調 作品11
ドヴォルザーク/交響詩「のばと」作品110
ヤナーチェク/シンフォニエッタ
ホルン:ラデク・バボラーク
指揮:ペトル・ポペルカ
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:長原幸太
https://www.nhkso.or.jp/concert/phil25Feb.pdf
第2032回 定期公演 Bプログラム
サントリーホール
2025年2月Bプログラム 聴きどころ
現在の演奏会では、後半のメインに交響曲を据えるのが一般的だが、これは19世紀前半に徐々に定まった方式である。それ以前、18世紀後半の演奏会では、アリアや協奏曲など、ソリストが活躍する多彩な演目が並ぶなか、交響曲はプログラムの最初や中ほどに組み込まれていた。そのような、それぞれの時代の演奏会の様子も思い浮かべながらウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756~1791)とローベルト・シューマン(1810~1856)の音楽を味わうことができる、というのが、このBプログラムである。(松田 聡)
モーツァルト/アリア「私は行く、だがどこへ」K. 583*
モーツァルト/アリア「大いなる魂と高貴な心は」K. 578*
モーツァルト/交響曲 第25番 ト短調 K. 183
モーツァルト/レチタティーヴォとアリア「私のうるわしい恋人よ、さようなら ─とどまって下さい、ああいとしい人よ」K. 528*
シューマン/交響曲 第1番 変ロ長調 作品38「春」
メゾ・ソプラノ:エマ・ニコロフスカ*
指揮:ペトル・ポペルカ
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:郷古廉
広響コンサート 第447回プレミアム定期演奏会
先月31日に行われた、広島交響楽団による「第447回プレミアム定期演奏会」の模様をお送りします。世界屈指の指揮者、レナード・スラットキンと、ソリストにピアニストの小菅優を迎え、世界初演となるスラットキンの新曲や、シューベルト、マーラーの楽曲をお送りします。
第2033回 定期公演 Cプログラム
NHKホール
2025年2月Cプログラム 聴きどころ
粋なプログラムである。パリとウィーンで華開いたオペレッタの音楽の間に、フランスの作曲家サン・サーンスがスペイン人ヴァイオリニスト、サラサーテのために書いたヴァイオリン協奏曲が挟み込まれている。万国博覧会や芸術音楽の大衆化の時代。スター演奏家の存在と、笑いや技巧のなかに潜む芸術性。19世紀ヨーロッパの賑(にぎ)やかさには、足元が揺らぐ危うさもある。それを鋭く見抜いた作曲家たちの音楽もまた粋である。彼らに共通のエッセンスは、モーツァルトだ。(安川智子)
スッペ/喜歌劇「軽騎兵」序曲
サン・サーンス/ヴァイオリン協奏曲 第3番 ロ短調 作品61
スッペ/喜歌劇「詩人と農夫」序曲
オッフェンバック(ロザンタール編)/バレエ音楽「パリの喜び」(抜粋)
ヴァイオリン:三浦文彰
指揮:下野竜也
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:郷古廉
札響FMコンサート 第666回定期演奏会
▽今年最初の札幌交響楽団の定期演奏会、第666回定期演奏会をお送りする▽1985年に札響が黒沢明監督の映画「乱」のサウンドトラックを担当し、札響の名を世界に広めてから40年を経て奏でる武満徹「乱」組曲。北海道ゆかりの作曲家・伊福部昭のダイナミックな作品「リトミカ・オスティナータ」。北欧の作品に定評のある札響によるシベリウス「交響曲第2番」
▽2025年1月25日・札幌コンサートKitaraで収録
第2034回 定期公演 Aプログラム
NHKホール
2025年4月Aプログラム 聴きどころ
フランス・ロマン派の管弦楽のパイオニアとして標題音楽を発展させ、固定楽想(イデー・フィクス)を提唱したエクトル・ベルリオーズ(1803?1869)と、ロシア・アヴァンギャルドとして独自の変則音で世界的名声を獲得したセルゲイ・プロコフィエフ(1891?1953)。本日はパーヴォ・ヤルヴィの指揮により、世紀を超える音楽の歴史をパノラマビューのようにダイナミックな音響で体感できるプログラムを楽しみたい。(木本麻希子)
ベルリオーズ/交響曲「イタリアのハロルド」*
プロコフィエフ/交響曲 第4番 ハ長調 作品112(改訂版/1947年)
ヴィオラ:アントワーヌ・タメスティ*
指揮:パーヴォ・ヤルヴィ
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:長原幸太
https://www.nhkso.or.jp/concert/phil25April.pdf
第2035回 定期公演 Bプログラム
サントリーホール
2025年4月Bプログラム 聴きどころ
20世紀においてモダニズムがさまざまな形で新たな演劇表現に結実したとすれば、作曲家たちは自らの音楽を通して、それに相応しい現代的な速度と律動を劇場にもたらした。ストラヴィンスキー、ブリテン、そしてプロコフィエフ──今日の舞台を彩る3人の作曲家はいずれも、20世紀の作曲家たちの中では並外れて鋭い演劇的な感性の持ち主である。奇想天外なストーリー展開と変幻自在な場面の切り替え。庶民的な芝居小屋の喧騒(けんそう)から、生き生きとした物語が紡ぎ出される。指揮棒が宙を舞い、楽譜に記された音符に生命が吹き込まれるとき、オーケストラそのものが三者三様の色彩豊かな想像上の劇場となる。(向井大策)
ストラヴィンスキー/バレエ音楽「ペトルーシカ」(全曲/1947年版)
ブリテン/ピアノ協奏曲 作品13
プロコフィエフ/交響組曲「3つのオレンジへの恋」作品33bis
ピアノ:ベンジャミン・グローヴナー(ブリテン)
ピアノ:松田華音(ストラヴィンスキー)
指揮:パーヴォ・ヤルヴィ
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:長原幸太
第2036回 定期公演 Aプログラム
NHKホール
2025年5月Aプログラム 聴きどころ
マーラーの《交響曲第3番》は、楽章によって長さも性格も極端に異なり、演奏時間も90分を優に超える破天荒な作品だ。内容面では、《第2番》《第4番》とともに民謡詩集『こどもの不思議な角笛』による歌曲群と有機的に結びついており、自然のうごめく原初の世界は、やがて神の高みを目指す人間の心象風景へと広がる。独唱、児童合唱、女声合唱が加わる大編成の本作。申し分のない聴き応えを堪能していただきたい。(山本まり子)
― N響ヨーロッパ公演2025 プログラム ―
マーラー/交響曲 第3番 ニ短調
メゾ・ソプラノ:オレシア・ペトロヴァ
女声合唱:東京オペラシンガーズ
児童合唱:NHK東京児童合唱団
指揮:ファビオ・ルイージ
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:長原幸太
https://www.nhkso.or.jp/concert/phil25May.pdf
第2037回 定期公演 Bプログラム
サントリーホール
2025年5月Bプログラム 聴きどころ
これから演奏される2つの作品はどちらも、NHK交響楽団が今年5月に行う5年ぶりのヨーロッパ公演に組み込まれている。ベルクはソリストも変わらず、「プラハの春?音楽祭」、「ドレスデン音楽祭」、オーストリアのインスブルックにおいて。マーラーはアムステルダムで開催される「マーラー・フェスティバル2025」、「ドレスデン音楽祭」、ベルギーのアントワープ、ウィーンにおいて。首席指揮者に就任して3年となるルイージとともに、現在のN響の魅力をヨーロッパの聴衆に存分に伝えることができるだろう。その期待と予感を胸に、本日の演奏を楽しみたい。(小室敬幸)
― N響ヨーロッパ公演2025 プログラム ―
ベルク/ヴァイオリン協奏曲
マーラー/交響曲 第4番 ト長調*
ヴァイオリン:諏訪内晶子
ソプラノ:森 麻季*
指揮:ファビオ・ルイージ
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:郷古廉
所沢市民文化センター ミューズ アークホール
― N響ヨーロッパ公演2025 プログラム ―
武満 徹/3つの映画音楽
グリーグ/ピアノ協奏曲 イ短調 作品16
ブラームス/交響曲 第4番 ホ短調 作品98
ピアノ:リーズ・ドゥ・ラ・サール
指揮:ファビオ・ルイージ
管弦楽:NHK交響楽団
NHK-FM ベストオブクラシック N響 第2034回定期公演
MC:金子奈緒 解説:広瀬大介(音楽学者)
ベルリオーズ/交響曲「イタリアのハロルド」作品16(43分05秒)(※)
プロコフィエフ/交響曲 第4番 ハ長調 作品112(改訂版/1947年)(35分06秒)
ヴィオラ:アントワーヌ・タメスティ(※)
指揮:パーヴォ・ヤルヴィ
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:長原幸太
2025年4月12日 NHKホールで収録
NHK-FM ベストオブクラシック N響 第2035回定期公演
MC:金子奈緒 解説:広瀬大介(音楽学者)
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「ペトルーシカ」」(34分08秒)(※)
ブリテン:ピアノ協奏曲 作品13(32分48秒)(※※)
プロコフィエフ:交響組曲「3つのオレンジへの恋」作品33(16分25秒)
ピアノ:松田華音(※)
ピアノ:ベンジャミン・グローヴナー(※※)
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:長原幸太
2025年4月17日 サントリーホールで収録
NHK-FM N響演奏会 N響 第2038回定期公演
MC:金子奈緒 解説:広瀬大介(音楽学者)
シューベルト:「ロザムンデ」序曲
ドホナーニ:童謡(きらきら星)の主題による変奏曲 作品25
R. シュトラウス:歌劇「影のない女」による交響的幻想曲
R. シュトラウス:歌劇「ばらの騎士」組曲
ピアノ:藤田真央
指揮:ギエドレ・シュレキーテ
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:長原幸太
2025年5月30日 NHKホールで収録
Music Tomorrow 2025
東京オペラシティ コンサートホール
作曲家たちの生と死をめぐる問いかけが聴き手の生きる意欲を奥底から温める
今年のMusic Tomorrowでは、例年通り尾高賞受賞作品が披露されるほか、イェルク・ヴィトマンが指揮者として2作の自作自演を行う。2016年以来2度目の作品への受賞となる権代敦彦の《時と永遠を結ぶ絃─ヴァイオリンとオーケストラのための Op. 193》(2023)は、一音の粘り強く峻烈な持続で幕を開け、聴き手はいつしか温かな歌と滔々たる音の流れに包まれる。モチーフの扱いと緊密な時間の構築を得意とする権代の面目躍如である。権代に新作を委嘱した経験をもつヴァイオリン界の若きホープ、辻彩奈の入魂のソロに期待が集まる。
クラリネット奏者、作曲家、指揮者として世界を飛び回るヴィトマンの2つの近作は、いずれも好評を博し各国で再演を重ねてきた。《死の舞踏》(2022)は、過去の音楽を重要な発想の源とするヴィトマンの関心を端的に表す一作。かつてリストやサン・サーンスが音楽化した骸骨たちの真夜中の饗宴が、現代的な装いを施されて鮮烈に蘇る。コロナ禍によるロックダウンに、ユートピア的音楽をもって対抗しようとしたヴィトマンが作曲したのが、「迷宮」サイクルの第6作として位置づけられるトランペット協奏曲《楽園へ(迷宮VI)》(2021)。世界的名手ホーカン・ハーデンベルガーが雄弁に描き出す親密で宥和的な音響世界はもちろん、ヴィトマンが好んで用いる奏者の移動や身ぶりにも注目したい。
生と死への意識に貫かれた権代作品と《死の舞踏》双方の響きに漲る根源的なエネルギー、《楽園へ》の穏和で天国的な表情─宗教的ヴィジョンによって緩やかに繋がる3作は、聴く人の生への意欲を奥底から温めてくれるにちがいない。
平野貴俊(音楽学・音楽評論)
権代敦彦/時と永遠を結ぶ絃 ― ヴァイオリンとオーケストラのための Op. 193 (2023) [第72回「尾高賞」受賞作品]
ヴィトマン/死の舞踏(2022)[日本初演]
ヴィトマン/楽園へ(迷宮 VI)─トランペットとオーケストラのための(2021)[日本初演]
※18:30より尾高賞授賞式・プレトークがございます
メシアンの音楽の影響で作曲とオルガンを始め、カトリックの洗礼を受ける。17歳で《Ave Maria Op.1》を作曲。長年、教会のオルガニストも務めた。「有限の生命・有限の音楽時間」における「死・終焉」と「永遠・無限」との関係を創作の中心主題に据え、カトリック信仰に根差しつつも、様々な宗教を横断する独自の死生観・時空観による音楽の創作を試みている。オペラ、オラトリオ、管弦楽から独奏曲に至る様々な器楽曲、合唱曲、また古楽器、復元古代楽器を使ったものや、邦楽、雅楽、仏教声明に至るまで、あらゆる分野に及ぶ作品が200曲程ある。2016年《Vice Versa―逆も真なり―》が第64回尾高賞を受賞。2023年より、愛知室内オーケストラのコンポーザー・イン・レジデンスを務めている。
ヴァイオリン:辻??彩奈
トランペット:ホーカン・ハーデンベルガー
指揮:イェルク・ヴィトマン
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:郷古廉
NHK-FM ベストオブクラシック N響 第2039回定期公演
MC:金子奈緒 解説:舩木篤也(音楽評論家)
リムスキー・コルサコフ/歌劇「5月の夜」序曲(7分40秒)
ラフマニノフ/パガニーニの主題による狂詩曲 作品43*(23分50秒)
チャイコフスキー/瞑想曲 ニ長調 作品72第5*(4分20秒)
チャイコフスキー/交響曲 第6番 ロ短調 作品74「悲愴」(45分50秒)
ピアノ:ユリアンナ・アヴデーエワ*
指揮:フアンホ・メナ
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:郷古廉
2025年6月7日 NHKホール
NHK-FM ベストオブクラシック N響 第2040回定期公演
MC:金子奈緒 解説:舩木篤也(音楽評論家)
イベール/フルート協奏曲(20分30秒)
イベール/無伴奏フルートのための小品(5分00秒)
ブルックナー/交響曲 第6番 イ長調(57分00秒)
フルート:カール・ハインツ・シュッツ
指揮:フアンホ・メナ
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:郷古廉
2025年6月12日 サントリーホール
NHK-FM N響演奏会 N響 第2041回定期公演
MC:金子奈緒 解説:舩木篤也(音楽評論家)
コルンゴルト/ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35(26分50秒)
バッハ/無伴奏バイオリン・パルティータ第2番からサラバンド(5分15秒)
マーラー/交響曲 第1番 ニ長調「巨人」(55分40秒)
ヴァイオリン:ダニエル・ロザコヴィッチ
指揮:タルモ・ペルトコスキ
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:郷古廉
2025年6月20日 NHKホール
コルンゴルト/「愛の便り」作品9第4(2分10秒) <DG POCG-1773>
メゾ・ソプラノ:アンネ・ソフィー・フォン・オッター
ピアノ:ベンクト・フォシュベリ
2025年6月29日(日)開演 4:00pm [開場 3:00pm]
NHKホール
N響定期を75分で「いいとこどり」!
毎年9月にシーズンが開幕する「N響定期公演」を前に行われるのがこのコンサート。
名作揃いの定期公演プログラムから、選りすぐりの聴きどころを75分間にギュッと詰め込んでお贈りします。
オーケストラは初めてという方、どの演奏会に行くか迷っている方、長年N響定期会員を続けられてきた方、とにかく手っ取り早くオーケストラの名曲を楽しみたい方、みんなウェルカムです。
みんな連れだってNHKホールに足をお運びください。
ワーグナー/楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲(抜粋)(6月Aプログラム)
ツェムリンスキー/交響詩「人魚姫」― 第2楽章(抜粋)(12月Aプログラム)
グリーグ/組曲「ホルベアの時代から」―「ガヴォット」(10月Bプログラム)
シベリウス/交響詩「4つの伝説」―「レンミンケイネンの帰郷」(9月Cプログラム)
モーツァルト/クラリネット協奏曲 ― 第2楽章(4月Bプログラム)
外山雄三/管弦楽のためのディヴェルティメント ― 第3楽章(4月Cプログラム)
ストラヴィンスキー/バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)―「王女たちの踊り」(1月Cプログラム)
ホルスト/組曲「惑星」―「木星」(11月Aプログラム)
指揮:平石章人
クラリネット:松本健司(N響首席クラリネット奏者 )
ナビゲーター:大林奈津子
終演後のお楽しみ!N響メンバーによるアフタートーク
出演:御法川雄矢(ヴィオラ)、梶川真歩(フルート)
本間達朗(コントラバス)、坪池泉美(オーボエ)ほか
厚木市文化会館リニューアルオープン・厚木市制 70周年記念事業
NHK交響楽団 厚木公演
厚木市文化会館 大ホール
マルケス/ダンソン 第2番
ピアソラ/バンドネオン協奏曲「アコンカグア」
ヒナステラ/バレエ組曲「エスタンシア」 作品8a
バーンスタイン/「ウエスト・サイド・ストーリー」からシンフォニック・ダンス
バンドネオン:三浦一馬
指揮:川瀬賢太郎
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:川崎洋介
(翌日のオーチャード定期も同じ演目)
東京国際指揮者コンクール 入賞デビューコンサート
指揮コン × N響
サントリーホール
ストラヴィンスキー/バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)(*)
ガーシュウィン/パリのアメリカ人(**)
ブラームス/交響曲 第1番 ハ短調 作品68(***)
指揮:??﨑理乃(*)
指揮:ライリー・コート・ウッド(**)
指揮:コルニリオス・ミハイリディス(***)
管弦楽:NHK交響楽団
N響ゴールデン・クラシック 2025 夏編
府中の森芸術劇場 どりーむホール
ラフマニノフ/ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 作品18
リムスキー・コルサコフ/交響組曲「シェエラザード」作品35
ピアノ:若林 顕
指揮:熊倉 優
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:郷古廉
N響「夏」2025
NHKホール
これぞドイツ・ロマン派 ブラームスとシューマンの 傑作を味わう
ロベルト・シューマンは作曲家であると同時に音楽評論を手がける文筆家でもありました。詩や小説などの文学作品や自分自身が思い描いた空想のイメージから着想を得た作品もたくさんあり、詩的で夢想的な性格は、シューマンの音楽を彩る大きな特徴となっています。今回取り上げる《ピアノ協奏曲》もそうした作品のひとつ。ロマン派時代にもてはやされた、ピアノの超絶技巧をこれでもかとみせつけるようなピアノ協奏曲とはひと味違い、幻想的で色彩豊かな響きが心をとらえて離しません。
今回は、シューマン作品で高い評価を受けるドイツ出身のピアニスト、マルティン・ヘルムヒェンをソリストに迎えます。確かなテクニックを持つヘルムヒェンだからこそできる知的なアプローチが楽しみです。 後半に演奏されるのはヨハネス・ブラームスの《交響曲第1番》。敬愛していたベートーヴェンの偉大な9曲の交響曲を受け継ぐかたちで、ブラームス43 歳の時に生み出されました。ベートーヴェンの《第 9》と同じ「苦悩から歓喜へ」というテーマを持っていますが、そこにはブラームス自身の奥底から湧き出てきたようなロマンティックな「歌」があふれています。
「これぞドイツ・ロマン派!」といえるこの 2 作品を、今、もっとも脂の乗っている注目の指揮者ダーヴィト・アフカムと、ドイツ音楽に絶対的な強みを見せるN響とのコンビで聴くことができる今回の演奏会。クラシック音楽の魅力をたっぷりと堪能できる、またとない機会となるでしょう。
( 室田 尚子/音楽評論家 )
シューマン/ピアノ協奏曲 イ短調 作品54
ブラームス/交響曲 第1番 ハ短調 作品68
ピアノ:マルティン・ヘルムヒェン
指揮:ダーヴィト・アフカム
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:長原幸太
NHK交響楽団 姫路特別演奏会
アクリエひめじ(姫路市文化コンベンションセンター) 大ホール
チャイコフスキー/ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 作品23
チャイコフスキー/交響曲第5番 ホ短調 作品64
ピアノ:エヴァ・ゲヴォルギヤン
指揮:ワレリー・ポリャンスキー
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:藤江扶紀
翌日の三原公演も同プログラム
夏だ!祭りだ!!N響ほっとコンサート
オーケストラとゆく ちょっとふしぎな夏の冒険
NHKホール
オーケストラとゆく ちょっとふしぎな夏の冒険
8月3日、NHKホールはちょっとふしぎな冒険の「待ち合わせ場所」。オーケストラのひびきに身をゆだねて、遠くはなれた場所や時代、はたまた空想のせかいを自在に往き来するタイムトラベルに出発しよう。松本宗利音さんの指揮するNHK交響楽団が、主人公が大活躍する様子やハラハラドキドキのエピソードを、まるでその場で起こっているかのように味わわせてくれるよ。《ペール・ギュント》でストーリーを語るのは人気講談師・一龍斎貞鏡さん。ヨーロッパ生まれの「クラシック」とアメリカ生まれの「ジャズ」を組み合わせた《ラプソディー・イン・ブルー》では、阪田知樹さんのピアノ・ソロに注目してね。
バーンスタイン/歌劇「キャンディード」序曲
グリーグ/劇音楽「ペール・ギュント」から(オーケストラ×講談)
ガーシュウィン/ラプソディー・イン・ブルー*
メンデルスゾーン/交響曲 第3番 イ短調 作品56「スコットランド」― 第2楽章
チャイコフスキー/イタリア奇想曲 作品45から
ワーグナー/楽劇「神々のたそがれ」 ─「ジークフリートのラインの旅」から
ピアノ:阪田知樹*
ナビゲーター&講談:一龍斎貞鏡
指揮:松本宗利音
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:郷古廉
フェスタ サマーミューザ KAWASAKI 2025 NHK交響楽団
ミューザ川崎シンフォニーホール
チャイコフスキー/イタリア奇想曲 作品45
ガーシュウィン/ラプソディー・イン・ブルー*
メンデルスゾーン/交響曲 第3番 イ短調 作品56「スコットランド」
ピアノ:阪田知樹*
指揮:松本宗利音
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:郷古廉