【いまを生きる】ミニワイ駆除60年~より苦しめたい~(42分)アーカイブ最終更新 2025/08/20 14:531.風吹けば名無しFaTfE夏の盛り。セミも鳴かないくらいの暑い日中。まるで昆虫採集に夢中になっているように、公園ではしゃぐ80歳の老人がいた。「あっ、ほら!ここにいるよ」弥七さん(仮)。木のうろにいた数匹のミニワイを捕まえ、駆除袋に入れた。その腕には、ミニワイ駆除のボランティアをしている証である腕章がある。ミニワイたちは憎たらしく怯え、怒り、袋の中で暴れているのか、袋がうごめいていた。だが、弥七さんの顔には――――少年の頃に戻ったかのような笑顔。「この瞬間が、いちばん生きてるって実感するよね」いくつか欠けている歯を見せるような笑いに、取材班も笑顔がこぼれた。この道60年。ミニワイ駆除にのめり込んだ、ひとりの老人を取材した。2025/08/20 14:47:162すべて|最新の50件2.風吹けば名無しFaTfE「おれが産まれたのは戦後間もなく。上の兄貴が三人、姉も三人。みんなひもじかったって」ミニワイ駆除センターに向かう道すがら、弥七さんは語ってくれた。「昔は、今みたいにコンクリートも少なかった。家も木か土がほとんど。土間もあってさ」母親が帰って来ると、ミニワイが食料に群がっていた時もあるという。「掘って入って来ちゃうんだって。いくら閉めても、ダメだったみたい」少ない食料を奪っていくミニワイに、幼い弥七さんたち家族は苦しめられた。「親父は戦争で。ミニワイ駆除でいくらか入るから、母も祖母も、年上の兄姉もやってた」ミニワイ駆除センターに着くと、若い職員が出迎えてくれた。「うんとキツいのでね。頼むよ」笑顔で袋を渡す弥七さんの歯が、夕日に照らされて赤く見えた。2025/08/20 14:53:30
【MX】モンスト デッドバースリローデッド(終)→キミと越えて恋になる→休→千歳くんはラムネ瓶のなか→あおぎり高校のENJOY!エンジョー予備校!→うしおととら(再)なんでも実況J36272025/12/24 00:57:22
セミも鳴かないくらいの暑い日中。
まるで昆虫採集に夢中になっているように、公園ではしゃぐ80歳の老人がいた。
「あっ、ほら!ここにいるよ」
弥七さん(仮)。木のうろにいた数匹のミニワイを捕まえ、駆除袋に入れた。
その腕には、ミニワイ駆除のボランティアをしている証である腕章がある。
ミニワイたちは憎たらしく怯え、怒り、袋の中で暴れているのか、袋がうごめいていた。
だが、弥七さんの顔には――――少年の頃に戻ったかのような笑顔。
「この瞬間が、いちばん生きてるって実感するよね」
いくつか欠けている歯を見せるような笑いに、取材班も笑顔がこぼれた。
この道60年。ミニワイ駆除にのめり込んだ、ひとりの老人を取材した。
ミニワイ駆除センターに向かう道すがら、弥七さんは語ってくれた。
「昔は、今みたいにコンクリートも少なかった。家も木か土がほとんど。土間もあってさ」
母親が帰って来ると、ミニワイが食料に群がっていた時もあるという。
「掘って入って来ちゃうんだって。いくら閉めても、ダメだったみたい」
少ない食料を奪っていくミニワイに、幼い弥七さんたち家族は苦しめられた。
「親父は戦争で。ミニワイ駆除でいくらか入るから、母も祖母も、年上の兄姉もやってた」
ミニワイ駆除センターに着くと、若い職員が出迎えてくれた。
「うんとキツいのでね。頼むよ」
笑顔で袋を渡す弥七さんの歯が、夕日に照らされて赤く見えた。